Fashion and Function

OLENO

奈良県北西部に位置する靴下のまち北葛城郡広陵町。技術の蓄積により多くの他者ブランドの靴下OEMを行っておられました。しかし、東日本大震災以降高額なものが売れなくなったこともあり、海外有名ブランドでさえ値下げをせざるをえなくなりました。そのしわ寄せは昌和莫大小に押し寄せました。これまでいい素材を使っていたブランドも、廉価品と変わらないような糸を使い、高級タイツを編んで欲しいという要望に変わってきました。3足1000円で売っているような素材を使って、ブランドのタグをつけただけで高く売ることは、どこか消費者を騙しているような、もどかしさを感じておられました。そして、ものづくりが好きであったことから「こんなものづくりでいいのか?」と自問自答されていました。

昌和莫大小株式会社
奈良県北葛城郡広陵町

http://oleno.jp/

突き進むべき、オレノものづくり


課題   OEM生産からの脱却
その背景 靴下業界のコモディティ化
地域資源 80年の靴下づくりの知識、糸素材の組合せなどのノウハウ
着目点  スポーツや趣味などのライフスタイル提案
解決方法 ファッション性と機能性を兼ね備えたライフスタイルブランドづくり

いつものように「靴下、タイツを製造することで、何が喜びであるか?」「社会をどのように変えたいか?」などをヒアリングしていきました。その時の印象は大きくは2つでした。1つは「ものづくりへの探究心」です。これまでの技術の蓄積はもちろん、糸の組み合わせ、編み方、それによる着圧がどうであるか?フィット感やはき心地はどうか?など、私の持っていた「履ければ良い」というこれまでの靴下のイメージとは懸け離れたものでした。それは井上社長の性格に由来しているのかもしれません。「ものづくりで『驚き』を与えたい」という気持ちが非常に強いことが、ヒアリングを重ねるたびにわかってきました。「売れそうなもの」はあまり売れない。「自分なら絶対に買う」というものでないと売れない。ものづくりのプロではあるが、OEM生産や靴下という幅広い商品の生産の特性上、自らが目指すものづくりの方向性が不明瞭でした。

ここで一番考えたのは「井上社長らしいものづくり」です。ヒアリングを3回ほど重ねたのち、井上社長と能丸部長を飲みに誘い、今後の方向性を話し合いました。そこで「私はブランドの枠組みなどをデザインするので、実際の商品のデザインはお二人がしてください。お二人が好きなデザインが一番良いと思います。」と告げ、SASIはディレクター的立場、井上社長と能丸部長が商品のデザイナーとしての役割を決めました。

自己表現ができるブランドを


単なるお洒落な靴下やタイツなどのレッグウェアブランドではなく、「スポーツ」「トレッキング」「キャンピング」「DIY」などのスタイルシーンに応じて、製品を展開していくことを提案しました。特にブランド立ち上げ以前から、奈良県や地元大学などと関学連携で進めていた「はだしソックス」という、裸足で走ることをサポートする破れない靴下をブランドの目玉にしました。現在はベアフットランニングだけでなく、ビーチスポーツやサーフィン、さらには子供の足育などに使用されるなど、裸足での活動を提案しています。
また、靴下のフィット性と、気化熱で熱を奪い取る特殊な糸の機能を利用し、アウトドアやグランピングなどで使用する「ボトルクーラー」という、靴下ではない商品も展開しています。そして新たなブランド名を、先代が「俺の」という商標を取得していたことから、歴史を引き継ぐが、もっと井上社長らしく、ファッショナブルに活動的にという意味を込めて「OLENO(オレノ)」とし、自分の、そしてそのブランドを所有することで自己表現ができるブランドを目指し名前をつけました。単なる靴下としての提案ではなく、全体コンセプトを「Fashion,Function」という、活動したくなるファッショナブルさと、活動をサポートする驚きのある機能を兼ね備えた新たなOLENOというブランドを立ち上げるに至りました。

OUTPUT

成果物

RELEASE

いきなりのメディア露出、そして売上を

新たな取り組みスタートから1年半をかけ、2017年2月にNY NOWという展示会で、ニューヨークでブランドデビューを果たしました。奈良県が展示会のサポートをしてくれていたということもあり、「靴下のまち奈良県広陵町から世界に」という想いもあり、デビューをニューヨークと決めました。すると「裸足ソックス」や「ボトルクーラー」の商品のインパクトもあり、民放各社やNHKからひっきりなしに取材依頼がありました。やはりメディアの影響は大きく、自社ECサイトは順調に売上をあげています。また、ビーチアルティメットというビーチで行うフリスビー協議の協会などからも取り扱いや卸の依頼があり、日本だけでなくさっそく海外からの引き合いもありました。

メディア掲載


FEEDBACK

クライアントの声

弊社の商品開発、ブランディングに関わっていただいてから、弊社の考え方やものづくりの本質を更に考えるようになりました。今まで出来ていなかった情報取集や発信が徐々にできるようになり、今までの仕事範囲以外からの反響や繋がりも感じることが出来るようになってきました。更なる展開へのワクワク感を感じながら日々、SASI様と奮闘しています。

Fashion and Function

OLENO

奈良県北西部に位置する靴下のまち北葛城郡広陵町。技術の蓄積により多くの他者ブランドの靴下OEMを行っておられました。しかし、東日本大震災以降高額なものが売れなくなったこともあり、海外有名ブランドでさえ値下げをせざるをえなくなりました。そのしわ寄せは昌和莫大小に押し寄せました。これまでいい素材を使っていたブランドも、廉価品と変わらないような糸を使い、高級タイツを編んで欲しいという要望に変わってきました。3足1000円で売っているような素材を使って、ブランドのタグをつけただけで高く売ることは、どこか消費者を騙しているような、もどかしさを感じておられました。そして、ものづくりが好きであったことから「こんなものづくりでいいのか?」と自問自答されていました。

昌和莫大小株式会社
奈良県北葛城郡広陵町

http://oleno.jp/

突き進むべき、オレノものづくり


課題   OEM生産からの脱却
その背景 靴下業界のコモディティ化
地域資源 80年の靴下づくりの知識、
糸素材の組合せなどのノウハウ
着目点  スポーツや趣味などの
ライフスタイル提案
解決方法 ファッション性と機能性を
兼ね備えたライフスタイル
ブランドづくり

いつものように「靴下、タイツを製造することで、何が喜びであるか?」「社会をどのように変えたいか?」などをヒアリングしていきました。その時の印象は大きくは2つでした。1つは「ものづくりへの探究心」です。これまでの技術の蓄積はもちろん、糸の組み合わせ、編み方、それによる着圧がどうであるか?フィット感やはき心地はどうか?など、私の持っていた「履ければ良い」というこれまでの靴下のイメージとは懸け離れたものでした。それは井上社長の性格に由来しているのかもしれません。「ものづくりで『驚き』を与えたい」という気持ちが非常に強いことが、ヒアリングを重ねるたびにわかってきました。「売れそうなもの」はあまり売れない。「自分なら絶対に買う」というものでないと売れない。ものづくりのプロではあるが、OEM生産や靴下という幅広い商品の生産の特性上、自らが目指すものづくりの方向性が不明瞭でした。

ここで一番考えたのは「井上社長らしいものづくり」です。ヒアリングを3回ほど重ねたのち、井上社長と能丸部長を飲みに誘い、今後の方向性を話し合いました。そこで「私はブランドの枠組みなどをデザインするので、実際の商品のデザインはお二人がしてください。お二人が好きなデザインが一番良いと思います。」と告げ、SASIはディレクター的立場、井上社長と能丸部長が商品のデザイナーとしての役割を決めました。

自己表現ができるブランドを


単なるお洒落な靴下やタイツなどのレッグウェアブランドではなく、「スポーツ」「トレッキング」「キャンピング」「DIY」などのスタイルシーンに応じて、製品を展開していくことを提案しました。特にブランド立ち上げ以前から、奈良県や地元大学などと関学連携で進めていた「はだしソックス」という、裸足で走ることをサポートする破れない靴下をブランドの目玉にしました。現在はベアフットランニングだけでなく、ビーチスポーツやサーフィン、さらには子供の足育などに使用されるなど、裸足での活動を提案しています。また、靴下のフィット性と、気化熱で熱を奪い取る特殊な糸の機能を利用し、アウトドアやグランピングなどで使用する「ボトルクーラー」という、靴下ではない商品も展開しています。そして新たなブランド名を、先代が「俺の」という商標を取得していたことから、歴史を引き継ぐが、もっと井上社長らしく、ファッショナブルに活動的にという意味を込めて「OLENO(オレノ)」とし、自分の、そしてそのブランドを所有することで自己表現ができるブランドを目指し名前をつけました。単なる靴下としての提案ではなく、全体コンセプトを「Fashion,Function」という、活動したくなるファッショナブルさと、活動をサポートする驚きのある機能を兼ね備えた新たなOLENOというブランドを立ち上げるに至りました。

OUTPUT

成果物

RELEASE

いきなりのメディア露出、そして売上を

新たな取り組みスタートから1年半をかけ、2017年2月にNY NOWという展示会で、ニューヨークでブランドデビューを果たしました。奈良県が展示会のサポートをしてくれていたということもあり、「靴下のまち奈良県広陵町から世界に」という想いもあり、デビューをニューヨークと決めました。すると「裸足ソックス」や「ボトルクーラー」の商品のインパクトもあり、民放各社やNHKからひっきりなしに取材依頼がありました。やはりメディアの影響は大きく、自社ECサイトは順調に売上をあげています。また、ビーチアルティメットというビーチで行うフリスビー協議の協会などからも取り扱いや卸の依頼があり、日本だけでなくさっそく海外からの引き合いもありました。

メディア掲載


FEEDBACK

クライアントの声

弊社の商品開発、ブランディングに関わっていただいてから、弊社の考え方やものづくりの本質を更に考えるようになりました。今まで出来ていなかった情報取集や発信が徐々にできるようになり、今までの仕事範囲以外からの反響や繋がりも感じることが出来るようになってきました。更なる展開へのワクワク感を感じながら日々、SASI様と奮闘しています。