私は現在、生駒市で民間学童保育施設「まなびの森はこにわ」を運営しています。

もともとは診療放射線技師として病院で勤務し、その後は養成校で8年間、教員として働いてきました。教える立場として子どもたちと向き合う中で、「考える力」の大切さを強く実感するようになりました。しかし、私が関わっていたのは18歳以上の学生たちです。「もっと小さい頃からこうした力を育てられたら」と考えるようになったのが、今の事業の出発点でした。

同時に、自分の子どもにもそのような力を育んでほしいという想いもあり、「それなら、我が子も通える学童保育を自分でつくろう」と決意しました。

2022年にその構想が浮かんだ頃、偶然「いこま経営塾(現ILBH)」の存在を知り、受講を決意。2023年にはILBH本講座を受講し、創業へと一気に踏み出しました。

創業前と創業後では、見えてくる景色がまるで違っていました。始める前は自信に満ち、「こうすればうまくいくだろう」と思い描いていたことも、実際に事業を始めてみると想定外の連続。広報を含め、何から手をつけていいかも分からない状態が続き、「自分は表面的な部分しか見えていなかった」と痛感しました。

そうした経験を経て、2024年には改めて学び直したいと考え、ILBHを再受講しました。再受講して一番良かったと感じているのは、自分の中の「ぶれない軸」を再確認できたことです。

うまく集客できない状況の中で、「本当にやりたいこと以外もやるべきなのか」と悩んだ時期もありました。けれど、創業時の想いを深掘りする中で、「自分の子どもにとっても本当に良いものをつくりたい」「思考力や国語力を育てたい」という原点に立ち返ることができました。この気づきが、揺るがない指針となっています。

当初の施設名は「学童保育のはこにわ」でしたが、生駒市では「学童=学校内の公営施設」「共働き家庭が利用するもの」といった認識が強く、なかなか事業の特長が伝わりませんでした。私が以前住んでいた大阪市では民間学童が一般的だったため、その感覚のままでいたのです。

私たちの学童は「ただ預かるだけではなく、学びの場でもある」ことが大きな特長です。その価値をもっと分かりやすく伝えるため、施設名を「まなびの森はこにわ」へと変更しました。

名前を決める際には、ILBHの受講生にアンケートを実施しました。個人的には「アフタースクールはこにわ」が良いと思っていたのですが、最も票を集めたのは「まなびの森」。理由を伺うと、「塾との差別化になる」「生駒の自然と調和している」など、たくさんの気づきを得ることができました。

また、ILBHを通じて、同じ地域で同じように挑戦している仲間と出会えたことも、大きな財産です。

2025年4月から新年度が始まりました。今もなお「どうすれば自分の想いがより伝わるのか」と模索を続けていますが、少しずつ手ごたえを感じられるようになってきました。

 

〜これから受講を検討されている方へ〜
ILBHでは、毎回の講義で新たな気づきがあります。ただし、本当に大切なのは「聞いて終わり」ではなく、その後にどれだけ行動に移せるかという点です。

2023年当時の私は、講義を聞いて「なるほど」と思うことはあっても、それを実際の行動に移すまでには至りませんでした。また、他の方からご意見をいただいても、「自分は教育事業をしているから」と、専門外の意見にはあまり耳を傾けようとしなかった部分もありました。
しかし、2024年の再受講では、講義のたびに学びを行動に移すよう心がけ、積極的に周囲の声にも耳を傾けるようになりました。利用される方の多くが、教育の専門家ではないからこそ、率直な視点やリアルな声が得られ、それが自分では気づけなかった大切なヒントになることも多々ありました。

これから受講される皆さまには、ぜひ積極的に一歩踏み出し、行動を重ねていただけたらと思います。

主催:生駒市
受託者:株式会社SASI
問い合わせ先:IKOMA LOCAL BUSINESS HUB事務局(株式会社SASI内)
TEL:0798-55-7579
MAIL:contact@sasi-d.com