マスリバティ(代表)NoriNoriプロジェクト(取締役)
新田修士
#創業者 #スクール #数学 #学習塾

ILBH受講前の事業は、1対1のオンライン塾でした。生徒もすべて紹介で、最大で10人。家庭教師に近いかもしれません。
一方で、大学受験を目標に勉強しているのはどうかなという思いがあったんです。大学生の頃から思い始め、社会人になって具体的になってきました。算数や数学を好きになってもらいたい。意味があると知ってもらいたい。そのための手段は、大学受験向けの勉強とは別だんだとわかっていました。このやりたいゴールは明確だったけど、手段がなかった。
ILBHを知ったとき「デザイン」という言葉があるのを見て、形になるかもしれないと思いました。
参加してまず思ったのが、情報量がすさまじかった。教えてもらったことの5割できていたら良いほうじゃないかと思うくらい、すごい濃かったです。
そんな中でも、やらないといけない状況を作ってもらえたからできました。中間発表とか短期目標があったから、それに向けて何とか動けました。一人で事業するのはしんどいマラソンに似ていて、ただひたすらやるしかない。短期目標があったから、それに向けてやる気を出すことができました。
山が二つあったんです。
最初の山ですが、もともとは中学か高校向けに学童保育に似たものを作ろうと思っていたんですが、行政の仕組み的にできないことがわかりました。教育行政の管轄もよくわからず、最初生駒市に行くと市じゃなくて県だと言われ、県の教育委員会に突っ込んでいったらこれはできないと突き返されて。ほかの方法を考えないといけないとなりました。
二つ目の山は、内容をどうするか。
議論していく中でゴールは決まって、ターゲットも決まったんですが、コンテンツをどうするか組み立てるのがしんどかったです。最終発表の段階でもふわふわの状態で、明日ローンチできる状態ではなかったんです。
受講後もテスト的に講座を開いたりして、今やっと形がみえてきた段階です。

プラン編に参加したのですが、支援者がいたのが本当に助かりました。今まではChatGPTしか壁打ち相手がいなかったが、生の反応が返ってくるのがうれしかったです。
対話するなかで、「自分の常識だけど、他の人からすると常識じゃないこと」があることに気づきます。このギャップが、すごく大事だと思います。意外性があるのに、自分にとって無理なく仕事できるからです。
例えば「数学はコミュニケーション」という言葉。僕にとっては数学は数字を使うコミュニケーションであり、論理を作ることで、それが当たり前の世界で生きてきました。でも支援者から、数学は問題をとくことだと言われ、そうなんだと気づいたんです。
このギャップをコンテンツとして仕上げることは、楽しいし、肩ひじはらなくてよい。だから今はサービスを作ったり企画を考えるのは楽しいんです。自分の色を作ることが本当に面白い。
もしかしたらそういう意味で、ILBHは「売れるものをつくりたい」には向かないかもしれません。逆に自分らしくありたい人、とがった人、濃い人にはすごく向いていると思います。

ILBHに参加して、「数学はコミュニケーション」という、頭の中のイメージはあったけど、言葉にできなかった思いを言語化できました。そして、どうしてそれをやろうと思ったかも言語化できました。「大人は算数が大事と言っているのに、子供は算数がいやだと思っている」このギャップを解決したいというのが、自分の根底の部分だと気づいたんです。自分の方向性を決められたことが、一番大きかったです。

5/26にischool(※)でやってみたんですが、申込者も多く、当日はテレビも来るという事態になりました。5/31に奈良テレビで放映されます。「大人も子供も算数・数学を楽しく学びたい」ということ、皆思っていたんやなと思いました。
参加者の反応も満足しかなくて、「目からうろこ」という反応が多かったです。受験向けの授業をしていて言われることがないので、新しい嬉しさがこみあげてきました。
親子で来てもらったのですが、算数が嫌いな子供も夢中になっていて、親の方から「考えられへん」と言ってもらったりもして、本当にうれしかったです。

Ischoolとは…生駒市主催の市民向け教育プラットフォーム。「学びクリエイター」と認定された講師による講座が、年間数十回開催されています。https://ischoolikoma.com/

主催:生駒市
受託者:株式会社SASI
問い合わせ先:IKOMA LOCAL BUSINESS HUB事務局(株式会社SASI内)
TEL:0798-55-7579
MAIL:contact@sasi-d.com