神戸市観光局経済政策課とタイアップ


経営・デザイン一体化推進事業

ブランドが強い経営を実現するデザインの力で経営を変える


ブランドが強い経営を実現するデザインの力で経営を変える


神戸市の中小製造業に対してVUCAの時代を生き抜き、企業価値を最大化するために「デザイン経営」の基盤を作ることを目的とし、活躍するデザイナーとマッチングした上で新たなプロダクトを生み出す実践的プログラム。経済産業省特許庁のデザイン経営宣言を受けて、いち早く行政と共に行う先進的事業。

経営・デザイン一体化推進事業とは


神戸市が実施する、ものづくり中小企業が経営戦略にデザインの視点を取り入れるプロセスを体験する実践型事業。 本事業では、デザイン経営の考え方を用いて企業とデザイナーをマッチングし、経験豊かなディレクター指導のもと、 企業訪問やヒアリングを通して、中期経営計画やコンセプトシートを作成し、企業の経営戦略の土台を作りを行う。最 終的に参加企業ごとに必要な分野にデザインを活用し、企業の課題解決や強みを伸ばすことを目指す。


現状を打破する「デザイン経営」とは


デザイン経営とは、デザインを重要な経営資源として活用し、企業のブランド力とイノベーション力を向上させる(企業価値を向上させる)経営のことを指す。そのためには、デザイナーが経営に参画し、事業戦略の早い段階からデザインの視点を取り入れることが必要。

Q. デザイン経営を取り入れると経営はどう変わるのか?


A. 経営のスタイルが変わり、新しい価値ある商品(サービス)を生み出します。

デザイン経営とは単に商品やホームページ、チラシをデザインすることだけではありません。ブランド戦略など商 品やサービスなどの付加価値を高め、これまでにない潜在的なニーズを掘り起こすイノベーションを起こす素地を 作る攻めの経営と、それによる様々な人材、財務、労務などの守りの経営も一体的にビジョンを叶えるデザイン視 点で判断することで、これまでと違う新たなビジネススキームとビジョンの実現を目指す経営に変わります。

Q. 中小企業がデザイン経営を実践するためには?


A. すべての戦略を、美意識を持って瞬断するためのものさしを持つ事

新たな商品(サービス)を生み出すという何を作るか?(What)や、どのように売るのか?(How)ということだけでなく、なぜ経営活動を行うのか?どのような未来を作りたいのか?(Why)の部分をしっかりとつかむ必要があります。予測のつきづらい時代において、すべての戦略の根源となるアイデンティティや未来の実現であるビジョンを常に念頭に置き、美意識(デザイン視点)をもって瞬断する事こそが、企業として生き残り、さらに発展していくためのデザイン経営に必要な要素です。

企業視点ブランドが強い経営を実現する


強みを最大化し、ブランドをつくる

モノ消費からコト消費に変わっていく中で、会社や品質の「信頼性としてのブランド」が消費の判断基準となってきている。本事業では、経験豊富なプロデューサーのもと、ディレクターやマッチングされた参加デザイナーとチームを結成し、成長ビジョンを描くための経営方針などをまとめ上げていく実践型事業である。想いのヒアリングからイノベーション理論、企業訪問や現場観察などを経て、自社のブランド力を高める新たな価値を創造する。

得られる成果


1 経営指針書
経営の方向性となる指針を社内で共有するための指針書
2 中期経営計画
中期経営計画を売上と企業ブランドの視点から同時に考えるシート
3 事業コンセプトシート
これからの事業展開に向けた事業の方向性とターゲット目的を示したコンセプトシート
4 経営ロードマップ
経営計画を順序をもって進めるための道しるべとなるロードマップ

デザイナー視点デザインの力で経営を変える


デザイン視点を現場に入れて、強みを引き出す。

デザインの意味合いが広がりつつある中、単に商品や広告・宣伝物をデザインするだけでなく、販売や経営にもデザイナーの活躍を求められる時代になってきている。本事業は、経験豊富なプロデューサーやディレクターとともに、マッチングされた参加企業の新たな方向性を見える形(ロゴやパンフレット、展示会、WEB、プロダクトなどのラフ)で示していただき、企業課題を解決できるデザイナーを目指す実践型事業である。

得られる成果


1 中小企業へのアプローチ方法
経営と向かい合うための考え方や取り組み方
2 中期経営計画
経営の基礎的考え方と戦略の練り方
3 事業コンセプトシート
参加企業マッチング先との出会い

参加者企業の声


商品に対するメーカーの一方的な視点ではなく、ユーザー視点での考察、又商品プラスαまで掘り下げて展開を学ぶことができました。企業のビジョンを共有して頂いたので、ニーズに対してのアイデアディスカッション時、コンセプトがぶれることなく、具体的な製品仕様に落とし込むことができた。高度経済成長期からのビジネスモデルが崩壊を果たしている現在こそ、脱却してイノベーションを生み出すのにデザインの力・デザイン思考が欠かせないと思っており、もの自体のデザインのさることながら、【ビジネスモデルをデザインする】視点が重要だと思っています。マッチングしていただいたデザイナーさんに、とても小まめに迅速に動いていただきとても感謝しています。デザイナーさん自身も、伝統工芸や寺社仏閣の再興をテーマに活動されているのでいろいろな情報やネットワークをお持ちだったので、話が進めやすかったです。

格好いいデザインではなく、理念、方針、行動、社風、人柄など、全てをデザイナーに伝えて、実際にそれらを感じてもらいながら、デザイン提案をしてくれるのが本物のデザイナーであると感じました。企業にとって何が大事で、お客様に何を伝え、どう表現したいかを腹を割って話せる環境作りができたのが、今回の宝です。プログラムで今後の経営方針を再確認することができてよかった。製品開発については今後マーケット分析やイニシャルコスト償却に対しての販売数など現実的な課題をクリアした上で進めていきたい。流行だけを追わず、その商品の価値を引き出すご提案を期待します。また、単発で依頼しがちですが、企業側も先の展開まで共有した上でのご相談ができるような姿勢で臨みたいと思います。

参加者デザイナーの声


経営に関する知識を中間発表の際の講義で得られたこと、また、ディスカッションの中で、指南してくださる中で、経営デザインのアプローチ方法を学べたことが大きかったです。また、実際に企業さんとディスカッションを通して、より深く企業さんを知り、将来像を考えることはすごく楽しく、建築や都市の設計に似た部分は多いと感じました。すぐにデザインに入ることなく、様々な角度から議論することを前提にしていることがよかったです。経営に深くかかわるデザイナーが増加し、企業理念からのビジョンデザイン、コンセプトを今までより深いところから構築する役目が大きくなると感じました。経済や経営、社会課題をしっかり学んだ人がデザイナーになっていく事も増えると考えています。

クライアントの状況変化に柔軟な思考で関わらせていただけた事。当初の目的を外さず、弊社にとっての初めてのデザイン分野にチャレンジさせていただけた事が有難く、大きな学びの収穫をいただきました。レクチャーいただいた通り、狭義のデザインだけでなく、経営なども含めた広い範囲でデザイナーのインスピレーションを活かしていくことに間違いはないと思う。それを実践していくにはデザイナーも経営やビジネスの知識・スキルをもっと身につけていかないといけない。プロジェクトを構築運営できるクリエイティブ型のデザイナーと、アウトプットを期待されるデザインスキル型に分かれていくように思います。なので役割も、何かが始まるときに声をかけられ、事業のコアメンバーとして関わることができるデザイナーが必要になると思います。

中小製造業とデザイナーの生み出した新たなプロダクト一例

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