昨年の7月に岡山市主催、岡山産業振興財団様からの依頼でさせていただきました「ブランド力向上セミナー」で登壇させていただき、
その後に希望企業様の専門家派遣として支援させていただきました「農園菓子工房ホトトギス」様のブランドがようやくリリースできることとなりました。
ホトトギスさんは、岡山県の里山にて農業を行い、お米はもちろん、飼育した鶏の生む卵など、その自ら育てた農産品をベースにグルテンフリーのブラウニーを製造販売されています。
9月頃より、岡山県産業財団様のフォローのなか、代表の吉原様や企業のアイデンティティを探るカウンセリングを行い、
「なぜこの岡山でブラウニーを作っているのか?」「グルテンフリーのブラウニーを作っているのか?」「目指す農的ものづくりの姿は?」など詳しくヒアリングしていきました。
実は吉原夫婦は、岡山の出身でも、農業をしていたわけでもありませんでした。
岡山に来るまでは、ずっと海外各地で生活し、アメリカにて数学や環境学を学ばれていました。
自然や人々の暮らしに対する現代文明の歪みへの答えを探し求めるうちに、持続可能な暮らしや循環農業、食の生産に興味を持ち、四季があり自然が豊かで環境と調和した昔の暮らしが残る日本の里山に移り住むことを決意されたようです。
そこで、農的な暮らしやものづくりをしたいと、縁もゆかりもなかった岡山に飛び込んだそうです。
そして、四季のはっきりとした日本の里山に移り住んで、世界でこれだけ水や緑に恵まれて、作物が豊かに育つ土地はないと感じたそうです。
ヒアリングを進める中で、
そして、同時に「特産物の競争をしなくても、最高の食材ばかりを組み合わせなくても、目の前にあるものの組み合わせだけで、体に優しくていいものはできる」と感じ、
目の前に広がる里山のその恵みを、そのままブラウニーにする。
ハレのものではなく、里山の日常であるケを届けることが豊かであることをコンセプトにしました。
難しく有機農業や素材の効果などの話をするのではなく、直感的に牧歌的な雰囲気から「からだにいいもの」を感じれるスイーツ作り。
コンセプトは「かわいい農家のスイーツ farm to table」とし、
農業にそれほど興味がなくとも、単純にかわいいと想い、消費をするところから里山の豊かさを感じてもらうことに。
SASI DESIGNは経営戦略のコンサルティングとブランド作りのデザインディレクションを担当し、
パッケージ等のデザインは、地元岡山のデザインとカフェAKATSUKIを経営されている澤山恵一郎さんに依頼し、連携を取りながら進めました。
ギフトパッケージは外側はシンプルに、中を開けると里山の季節が広がることをイメージし、制作を指示していきました。
ギフトボックスのパッケージは、シンプルにロゴだけ配置し、上質な紙の質感を感じれます。
蓋を開けると、そこには作物がとれた里山が目の前に広がります。
まるで絵本のように、主役のホトトギスが住んでいる里山とともにできたブラウニーであることを表現しています。
そして、ホトトギスが運んできたスペシャルフレーバーの文旦とオリーブも登場。
チョコと爽やかな文旦の酸味が抜群のブラウニー。
オリーブの深みのあるコクがチョコを引き立てるブラウニー。
日常の里山の景色とともに、ホトトギスが各地から運んでくるスペシャルフレーバーを展開し、様々なおいしい組み合わせを提供していかれます。
なぜグルテンフリーブラウニーなのか?
実はブラウニーを作る前は、自家製小麦で作るパン工房をされていた吉原さん。
順調にパンを販売されていましたが、突然奥様がグルテンにアレルギーがでてしまい、小麦を使うパンを諦めざるをえなかったようです。
そこで、小麦を使わずグルテンを一切含まないグルテンフリーブラウニーを開発されました。
このブラウニーは本当にグルテンフリーとは思えないくらい、しっとりして濃厚な味わいです。
そこに特別なものばかりを使わず、里山にあるもの、そして様々なフレーバーの組み合わせで次々と新たな商品を作り出されるその発想は、やはり数学者なのだなと感じました。
7月に農園菓子工房ホトトギスは、新たにブランドデビューします。
私たちは、このデビューしたばかりのブランドを大きく羽ばたけるホトトギスにするために、これからが勝負だと思っています。
商品の発売は7月8日(土)まずは地元岡山イオンから、のちにJRなどで発売の予定です。
当たり前に広がる里山の豊かさを、ブラウニーという形で届けていきます。
農園菓子工房ホトトギスさんの商品はこちらから
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