VUCA(予測不可能な世界)な状況が続いていると言われて久しい現在のビジネス環境。
自然現象や社会情勢という外部環境が当初の予測を超えて変わり続ける地殻変動のような時代であり
またとてつもないスピード感をもってビジネスが動いている現在の状況下で
どのように事業を行い、経営を成長フェーズに持っていくのか?

根底にある課題の構造と、既存事業の再成長の鍵を解説します。

VUCA(予測不可能な世界)な状況が続いていると言われて久しい現在のビジネス環境。
自然現象や社会情勢という外部環境が当初の予測を超えて変わり続ける地殻変動のような時代であり
またとてつもないスピード感をもってビジネスが動いている現在の状況下で
どのように事業を行い、経営を成長フェーズに持っていくのか?

根底にある課題の構造と、既存事業の再成長の鍵を解説します。

わかりやすい!ラジオ風音声解説
記事のAI音声データ

お急ぎの方や、音声で詳しく聞きたい方はこちら。

停滞してるのは、ビジネスモデルか?組織文化か?

多くの成長企業が直面するのが、「組織が成熟するがゆえの停滞」という壁。
貴社でも、以下のような状況に心当たりのある経営者様・ご担当者様がいらっしゃるのではないでしょうか。

・売上は微増・横ばいだが、停滞感を感じる、このままじわじわ落ちていきそうな不安がある
・仕組み化を進めるほど、組織から“人間味”が消えていっている気がする
・第二の柱となる新規事業をつくりたいが、任せられる人・土台がない
・ブランディングや研修を重ねても、組織が変わらない

「創業からの歴史を守り、必死に走ってきた。しかし、市場は縮小し、従来のやり方では売上が伸びない。」
「事業はこのままでは縮小する」と分かっているにもかかわらず、組織は硬直したままで、変化を避けようとする。
そんな現実がよく見られます。

多くの経営者が「何か変えなければ」と焦り、マーケティング戦略を変えたりコスト削減に走りますが、それは対症療法に過ぎません。

たとえば──
「このままの事業を続けていては、10年後の自社は確実に低迷していく。今こそ新たなチャレンジを」と、
新たなリーダーであるあなたが提案しても──
返ってくるのは、
「これまでこうやって会社は発展してきた。支えてくれている関係各社を大切にすることが一番大切だ。
リスクのある新しい事業を、なぜ今やらなければならないのか?」
といったベテラン幹部の言葉。

その様子を見て、期待していた若手やミドル層が次々と離れていく――

こうした「組織文化の硬直化」に、悩まれているリーダーはとても多いと感じています。

既存事業の停滞は、「やり方が古い」からではありません。
その多くは、その事業の
「意味」や「目的」が、時代や働く人々の心からズレてしまい、組織が固まっていることに根本的な原因があります。

この背景には、社長と部長層が「見ている時間軸」の決定的な違いがあります。

社長は、5年後・10年後にこの会社が生き残っているかという未来を見ている。
一方で部長層は、今期の数字、現場の安定、取引先との関係維持といった「今日を守る責任」を背負っている。

未来の危機を避けたい社長と、現在のリスクを増やしたくない部長。

この時間軸のズレが、変革の必要性を理解していても「今ではない」という結論を生み、組織を硬直させていきます。

では、何から手をつけるべきなのでしょうか。

新しい事業を立ち上げることでも、組織図を変えることでもありません。
まず必要なのは、社長と部長、ベテランと次世代が「同じ時間軸・同じ判断基準」で会話できる土台をつくることです。

そのために欠かせないのが、創業から積み重ねてきた歴史や強みを否定するのではなく
「この会社は何のために存在し、これから何を守り、何を変えるのか」を言語化し直すことです。

事業や施策の前に、判断の拠り所を揃える。
これがなければ、どんな改革案も個人の意見対立に分解され、前に進みません。

「経営を前に進める」には、アイデンティティから未来をみすえることが必要なのです。

「あるべきであろう」過去の延長ではなく、未来から逆算して、「ありたい」自社の存在意義と経営判断の軸を再定義する。

経営判断として必要なのは、変革のスタートではなく、迷走を終わらせるための起点なのです。

未来への「戦略的投資」が明暗を分ける

そのような中で問われるのが、「どのように未来をつくるか」です。
答えはシンプルです。
それは、未来への投資です。

出典:中小企業庁

中小企業庁の調査によると、2017年度を基準にした売上推移で、「人材・MVV・ブランド・知財など無形固定資産」に投資した企業は、そうでない企業に比べて圧倒的な売上伸長を示しています。
このグラフは最新の情報とは言えないものの、2020年度のコロナ期真っ只中を除けば、その前後で明確に伸び率が異なっています。
これは偶然ではありません。
外的環境変化を敏感に感じ取り、人に投資する企業が生き残り、成長しているのです。

研究開発費に見る格差

出典:中小企業庁


製造業の研究開発費にも顕著な差があります。

中小企業(従業員300名以下)の研究開発費は売上比で0.3〜0.5%。
一方で大企業は3%以上。
その差は単に「お金があるから投資できる」という話ではありません。

研究開発費が1%を超えたあたりから、労働生産性が急上昇していることが分かっています。
つまり、大企業は“余裕資金”で投資しているのではなく、一人あたりの粗利を高めるための戦略的投資をしているのです。

SASI支援クライアントの成果

では、SASIが支援している企業ではどのような結果が出ているのか。

2023年度〜2024年度におけるデータを比較すると、

・全国中小企業の売上前年比平均:99.7%(製造業95.5%)
・SASI支援クライアント(n=38社)の平均:106%(全国比+9.5pt)
・支援開始時からの売上推移(直近5年平均):127%増加
・営業利益率:平均+1.7%上昇

これらはすべて、SASIのクライアント企業の実データです。

無形資産への投資を「人」に活かせない組織の壁

ただ、多くの企業が外部の研修やブランディングを導入しても、「人が動かない」「定着しない」という壁に直面します。

研修やブランディングをしても、組織が変わらないのはなぜか。
その多くは、“やり方”の前に“あり方”が変わっていないためです。

実際、他社の支援を経験した経営者たちは、
「判断軸が持てない」「理念が浸透しない」「個の内面に届かない」
といった課題を語ります。

わたしたちSASIは、制度や仕組みではなく、
会社や人の“アイデンティティ”そのものから変化を起こす(デザインし直す)ことで
組織変革を起こし、一過性ではない“持続する変革”を実現しています。

その象徴的な事例が、ある製缶メーカーの「再成長」です。

「社長の指示待ち」という組織が変わった。社員発の新商品、リアル店舗の企画・運営を実現

金属容器メーカーの生野金属は、高い技術開発力を持つ一方で、
既存事業の安定感から成長が鈍化し、社員が経営者からの「お題待ち状態」にあるという閉塞感を抱えていました。

また、新しい事業の種はあっても、それを世の中に広めていく「攪拌(かくはん)」する力が弱いという課題がありました。
まず私たちは経営者自身と企業のアイデンティティを徹底的に抽出・整理しました。

そこから導き出されたミッションは、「様々な平面を美しい立体にして届ける」。

この定義により、社長自身が悩んでいた新規事業も、「ミッションにブレてない」と確信を持って社内で説明できるようになりました。

次に、私たちは組織変革を支援の軸とし、「0を1にしてA(世の中に届ける)まで持っていく」ことを目指す「01Aプロジェクト」という社内変革プログラムを立ち上げました。

この変革を推進するため、組織全体を巻き込むワークショップ形式での伴走支援を実施し、社長(小西康晴氏)は、自らが答えを出すことを避け、社員の想いや考えを「共感の連鎖」として尊重し、引き出す役割に徹しました。

この結果、社員の意識が「やらされている」状態から「やりたい」という主体的な行動へと大きく変化し
プロジェクトに参画したパート社員が正社員登用を志願し、若手社員を中心に自ら考え行動する自⾛の文化が生まれ、組織の熱量が向上しています。

さらに、社員の発案で生まれた小型缶「コロン缶」のリアル店舗「カランコロン」を、社員が主体となって企画・運営し、成功体験を共有することで、組織の熱量を高めています。

社員の「やってみたい」という想いが、組織を動かし、事業の枠組みさえも広げた事例です。

事例詳細はこちら

既存事業の再成長の鍵は「アイデンティティ」

SASIではまず、経営者自身の“アイデンティティ(美意識)“を抽出します。
アイデンティティが貫かれているからこそ、社員や人々の共感を呼び、事業者自身の成功に近づきます。

「この会社はどうあるべきか?」ということからではなく、「個人」のアイデンティティを重視し、
経営者や幹部、社員一人ひとりの働く意義や気持ちを丁寧に掘り下げ、 その先にある「ビジョン」を明確化します。

そのためには一度立ち止まり、「生き方」を問うところから始めることが非常に大切になってきます。
その生き方から自身が大切にしている価値観であるアイデンティティたる「美意識」に気づき、その気づきから「衝動」と「覚悟」が生まれるのです。

その次に、自身そして自社のアイデンティティから導き出したビジョンに近づいていくためのチャレンジを、
「一緒にやってみたい」と思う次世代リーダー候補と共に進めます。

そのメンバーと共に、ブランディングや新規事業、商品開発を行う。
その過程で、社員自身が「自分の声が会社に届き、社会に影響を与えている」と実感できるからこそ、 やる気が生まれ、自発的に仲間と新たな価値を生もうと動いてくれるのです。

この活動は単なる人材育成にとどまりません。

自社のブランディングに関わるコーポレートサイト、ロゴ、販促物、新規事業の商品なども同時に生み出します。
つまり、これは 「人材育成」「ブランディング・新事業」「売上・利益向上」の“一石三鳥”の施策なのです。

期待価値を考えて、こうやったら収益性が高まるというようなことも大切ですが、頭で考えたことではなく、心が動く衝動にも似たこの強い思いが、会社を未来へと必ず動かしていきます。

それを『覚悟』と言ってもいいように思います。

その『衝動』=『覚悟』を基に、目的である「会社らしさの再構築を体現」「ネクストリーダーの育成」を行うことが肝となります。

皆様も頭で行動する強度と、心の底から行動する強度の差については感じられていることだと感じます。
その差が必ず大きな結果の差を生みます。

詳しくはアイデンティティ経営概論(自分らしさから始まる?事業と組織の変革)で
語っていますのでご参照ください。

【無料】組織硬直化診断キットのご案内

組織が動かない原因はどこにあるのか、
まずは「今の組織の状態」を、
診断キットで見える化してみませんか?

診断を試す(無料)

SASIの理念と想い


SASIは2012年の創業以来、

中小企業経営者に伴走し続けてきました。

私たちが大切にしているのは、単なる研修やブランディングではなく、
「経営変革の伴走」です。

私たちSASIは

「日本の100年を、ひとりの気持ちから」

というビジョンを掲げています。

中小企業だから、製造業だから、といった制約を越えて。
経営者、社員、一人ひとりの“気持ち”が本当に掛け合わされていくからこそ、これまでにない価値を生み、社会を変えていく。


それがSASIの信念です。

最後に

これまでの「これをやっておけ」というトップダウンに違和感をもち、
自律的な社員と共に、新たな価値をつくっていきたい──。

そんな想いを抱く経営者の方と、
私たちはこれからも真剣に未来をつくる伴走をしていきたいと考えています。

経済産業省 特許庁による紹介動画

SASIの「アイデンティティ経営」アプローチが紹介されています。


この動画は、
経済産業省・特許庁が推進するデザイン経営推進プロジェクトの一環として制作されたものです。
(※SASIでは、自社が実践しているこの考え方を「デザイン経営」ではなく、あえて「アイデンティティ経営」と呼んでいます。)

SASI代表の近藤清人は、

・2023年度:中小企業庁「経営力再構築」メイン講師
・2024年度:特許庁「デザイン経営」有識者委員
・2025年度:特許庁「デザイン経営」アドバイザー兼有識者委員
を務めています。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
皆さまの中にある「モヤモヤ」は、必ず未来を変える原動力になります。
SASIは、その想いを共に形にしていくパートナーであり続けます。

株式会社SASI 代表取締役 近藤清人

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
皆さまの中にある「モヤモヤ」は、必ず未来を変える原動力になります。
SASIは、その想いを共に形にしていくパートナーであり続けます。

株式会社SASI 代表取締役 近藤清人