清々しい日々が続いています。SASI DESIGNの近藤です。
本日6月9日は純米酒の日とされています。
その純米酒の日に兵庫県朝来市にある田治米合名会社様の「竹泉」のブランドを新しくリリースされるお手伝いをさせていただいております。
お声をかけていただいたのは2014年。
そこから、銘柄全体のロゴ、シンボル、酒のラベル、パッケージ、web、その他販促物まで思いをまとめていくのに、3年を要しました。

「世界平和を家庭平和から」という田治米社長の思いのもと、
食卓の笑顔のために、体に良くて美味しい純米酒をつくるという強い意志うぃどう表現し、
誰に伝えていきたいかということを、1年以上かけてヒアリングさせていただきました。

時には朝四時の酒造りに同行し、田んぼの撮影に何度も通いました。
昔ながらの酒造りを、現代の技術を交えて作る「熟成」「食中」「燗酒」という特徴を出すために、「温故知新」という一つのコンセプトを持つこととしました。
そこから、ばらついていたデザインをといういつするために、シンボルマークを作り、
「竹」という字を、家が並んで手をつないているような様子に表し、それを酒米の中に入れました。

それを白銀比という、法隆寺などの建築にも使われる日本古来から好まれる比率で表現しました。
そして、もう一つ、
竹泉は地域と一体になって酒作りをするということを表すために、竹泉紋という柄をデザインしました。

これは、斜めの線で「雨が降り」、真っ直ぐの線で「川になり」、四方の形で「田んぼに入って」、縦と斜めの線で「米ができる」という、ことを竹泉という文字で表しています。

それを並べると、柄になり、全体をまとめる一つの要素として機能します。
そして、ロゴは新たに作るのではなく、現存する一番古いロゴをリニューアルするだけとしました。
70年前の髭文字と呼ばれるこのロゴは、驚くことに測ってみるとこれも白銀比でできていました。

そうやって一つ一つに事業者の思いや歴史を乗せて、出来上がったのがパッケージであり、ラベルであります。




こうやってこれまでのことを振り返ると、思いもひとしおですが、
ブランドはリリースしてからが本当の勝負です。
ここらから理想の飲み方をされて、その人たちに指示され続けるものづくりをサポートしないといけないと思っています。

3年かけて、ようやくリリース。
しかしこれからが勝負です。
まだまだ、リブランディングはこれから。
今始まったばかりの新しい竹泉の、スタートを一緒に切れたことを誇りに、
気持ちを引き締め直してバックアップするようにしたいと思います。